| 中国シルクロードの旅(2)----ウルムチ、ホータン、カシュガルの旅 |
| 西安を出発したシルクロードの旅は、敦煌、陽関、玉門関に到達した。漢民族の国はここまでで、ここからは「西の方、故人なからん」と詠われた辺境の地である。 ここまでが中国シルクロード(1)であった。 中国シルクロード(2)では、新疆ウイグル自治区の区都ウルムチから、タクラマカン砂漠と崑崙(コンロン)山脈に挟まれたところにあるオアシス都市ホータン、タジキスタンやアフガニスタンに近い中国最西端の町カシュガルに至る、シルクロード天山南路の旅である。 中国シルクロードの旅(1)は 西安、敦煌、陽関、玉門関など、陜西省と甘粛省の旅 中国シルクロードの旅(2)は ウルムチ、ホータン、カシュガルなど、新疆ウイグル自治区の旅 中国シルクロードの旅(3)は カラクリ湖、南疆鉄道、トルファンなど、新疆ウイグル自治区の旅 である。 合せてご覧下さい。 (2006年9月) |
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| 学校帰りの子供たちに 取り囲まれて(カシュガル) |
| 中国シルクロード(2)のコース | 下の画像をクリックして、しばらくお待ち下さい。 画像が大きくなります。 |
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| ウルムチ(烏魯木斉)とその周辺 |
| 世界でもっとも内陸に位置する都市として知られるウルムチ(烏魯木斉)は、中国の新疆ウイグル自治区の区都である。 新疆ウイグル自治区の面積は166万km2(日本全土の4.4倍)で、省として中国最大の面積を有する。 区都としてのウルムチは、人口144万を数え、漢族、ウイグル族、カザフ族、モンゴル族、回族など42の民族が暮らしている。 我々が抱くシルクロードのイメージと異なり、ウルムチは高層ビルが立ち並ぶ大都市である。 |
| ウルムチ(烏魯木斉)から天池へ |
| ウルムチから車で110kmの山中にある天池に行く。 天池は、モンゴル語で「聖なる山」を意味するボゴダ峰(5445m)の中腹、標高1,980mの地点にある湖。 「中国のスイス」ともいわれる古くからの景勝地である。 |
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| ウルムチで宿泊 した新疆大酒店 |
ウルムチのホテルから見る「紅山」と高層ビル群 |
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| ウルムチ市街から天池へ向うと、 カザフ族のパオ(モンゴル語でゲル)が現れる |
車窓から見た胡楊らしい木 |
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| 9月中旬でも一部紅葉が見られた | 羊の群れ |
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| 天池周辺は、国立の森林保護区に指定されており、車はここまでで、ここからは電気カートかゴンドラに乗る。 | ||
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| 天地に到着 残念ながら曇っていてボゴダ峰(5,445m)は見えない | ||
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| このあたりの岩は赤茶色のチャートのようである。 これは海中の動物性プランクトン「放散虫」の化石が堆積してできた岩 |
標高約2000mではトウヒ (ハリモミに似ている)が多い |
| 新疆ウイグル自治区博物館 |
| 1953年に落成した博物館は、2005年に建替えられた。 新疆自治区で発掘された文化財5万点を展示する総合博物館である。 歴史文物陳列室、民族民俗陳列室、ミイラ陳列室などがある。 はたして、「楼蘭の美女」に再会できるだろうか。 |
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| 全面改装された博物館 |
| 博物館の展示品 |
| 新疆ウイグル自治区博物館の内部は撮影禁止のため、現地で購入した下記の図録からいくつかの展示品を紹介する。著作権の問題があるので、画像を小さくした点はご容赦下さい。 「新疆維吾爾自治区博物館」、香港金版文化出版社、2006、中・英・日版 |
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| 旧石器時代晩期の石片尖状器 |
西周・春秋(前800年 〜前500年)の彩陶器 |
前1〜3世紀の 縞模様毛織帯 |
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| 唐代(618-907)のシルク彩絵 貴族のゆったりした生活の情景 |
前9世紀〜前12世紀、十六国王子図 多民族の表情が見事に描かれている |
飛天図 前8世紀 |
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| ミイラ「楼蘭の美女」 1980年出土、3800年前のもの。身長156cm(現在152cm)の女性で、 血液型はO型、古ヨーロッパ人種という。1992年に上野の国立博物館で 展示され、「楼蘭の美女」と称された。 |
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| 二道橋バザール |
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| ウルムチ市街にある二道橋バザール | ||
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| スイカとハミウリ | ザクロ | ナンにはいろいろな形がある |
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| 民族楽器屋 | 近くに名産地があるというナイフ | カラフルなウイグル族の帽子 |
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| いろいろな民族の顔 |
| ホータン(和田) |
| ホータンは、新疆の西南部、タクラマカン砂漠と崑崙(コンロン)山脈に挟まれたところにあるオアシス都市である。 漢字では「和田」と書くので、なんだか親しみやすい。 長く仏教国として繁栄したので、イスラム化したのは新疆では一番遅い。 |
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| 0時30分、深夜の和田(ホータン)空港に着く |
ホテルの壁を飾る胡楊 胡楊は成長が遅いが寿命が長く、生きて1000年、枯れて1000年、使って1000年と言われている。 |
| マリクワト古城 |
| ホータン市街の南25kmにあるマリクワト古城を見に行く。この古城は漢代から唐代にかけて、于?国の辺境防御の砦であったと考えられている。ホータン河の西岸の砂漠の中にある。 |
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| 一見砂漠のように見えるが、所々に河や運河がある。 | ウイグル族の墓があった。土葬だという。 |
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| ウイグル族の女性 | ||
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| 砂漠の中のトカゲ | 砂漠の中のマリクワト古城は、荒れるがままである。 |
| ホータン河で玉探し |
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| 掘り返されて砂利だらけのホータン河 |
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| ロバで行く人 トラックで行く人 オートバイで行く人 玉(ぎょく)探しに行く地元の人たち |
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| 玉を売る少女 |
玉を探す道具 |
玉には、硬玉(翡翠の類で輝石 の一種)と軟玉(角閃石の一種)があり、最高級の白玉は羊脂玉といわれる |
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| ホータン河の河原に出て、玉探しをしたが、小さなかけらを1つ見つけただけだった |
| バザール |
| 日曜日には10万の人で賑わうというホータンのバザールへ行く。土曜日だったが、十分に賑わっていた。 |
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| まず、バザールで ウイグル族の帽子を買う |
自分がウイグル族の帽子を被っていると、 地元の人達が親しげに寄って来るので、写真を撮りやすい |
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| 昼飯はバザールで済ませる人も多いようだ | 焼き芋と玉子かな |
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| しっかりした顔つきの男の子 | 親子三代 | 横断歩道で携帯をする女 |
| 絨毯工房 |
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| ホータン絨毯は和田絨毯と書く | 織り子さんに見詰められて、チョット - - - |
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| 刈り取った羊の毛を天日に干す | 絨毯の展示即売場 |
| アトラスシルク工房 |
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| アトラスシルク製品の展示館 | お土産に頂いたマフラー |
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| 繭(まゆ)を煮て、1本の繊維を取り出す | 繊維を10本以上まとめて絹糸として巻き取る |
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| 絹糸に撚りをかけているのだろうか | 糸を染色する | 織る |
| ラクダに乗って散策 |
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| ホータン名物の「ポプラ並木」 ポプラは心地よい日陰を作ってくれる |
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| ホータン北部のタクラマカン砂漠をラクダで散歩 |
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| ラクダの背から望遠で彼方の墓を* | ||
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| ラクダの背に乗って、恐々鞍から手を離して撮った砂漠の風紋 |
砂漠の中にあるポプラの苗床 このように苗木を育てているので、ポプラ並木を維持できるのだろう |
| *1250年頃にイランからイスラム布教に来た聖職者(名前は失念した)の墓。 新疆地区では布教にともなう多くの戦いがあったが、ホータンだけはなかなかイスラム化しなかった。 この聖職者は戦いで死んだが、 後に墓が作られた。 最近文書なども発掘された。 小さなモスクがあり、メッカに行く人は行く前にここに来る、という。 |
| ホータン(和田)からカシュガル(喀什)へ |
| ホータンから車で1日がかりでカシュガルに着く。途中シシカバブの昼食、ヤルカンドでバザール・ショッピングをしながら、天山南路の西域南道の車窓を楽しむ。 |
| ポプラ並木とロバ車 |
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| 一家で楽しそうだが、何人でしょう? (正解は8人) | ボク、手を離して大丈夫? |
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| 老夫婦で旅? | 木材を運ぶ ポプラは貴重な建築材 |
| シシカバブの昼食 |
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| 羊肉を捌く | シシカバブを焼く |
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| 野菜と羊肉と短麺を炒める(パスタにそっくり) | 麺を茹でる |
| ヤルカンドのバザール |
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| スーパーマーケットは、中国語で「超市」 中国語・英語・ウイグル語の3か国語表示が多い |
木陰で憩う男たち |
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| スナナツメの実? | イチジク |
| カシュガルへの車窓から |
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| 綿花の取り入れ | ヒマワリの種が実っている |
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| オアシスには、稲作の水田もある | ビニールをはずした野菜のハウス栽培 |
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| ウイグル人のお墓 | 砂漠のハイウェイにもガソリンスタンドはよく見かける |
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| イエンギザル・ダムで釣りを楽しむ人 | 鮒のような魚が面白いように釣れる |
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| 携帯電話の中継局 (送電線がなく太陽電池で電源を供給している) |
| カシュガルのホテル |
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| ホテルの支払カウンターにある「軍人優先」の表示 | ||
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| カジュガルのホテルは、なかなか立派 | ホテルの中の風情のある元英国領事館で夕食 |
| カシュガル(喀什) |
| ついにシルクロードの交差点カシュガル(喀什)に来た。 天山北路、天山南路の西域北道、天山南路の西域南道、の3つの道が合流するところである。 シルクロードの交差点といわれる所以である。 |
| エイティガール寺院 |
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| カシュガルの中心地にあるイスラム教寺院で、新疆最大の規模という。 南北140m、東西120m、イスラム暦846年(西暦1422年)の創建 |
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| 門から入った参道 | 寺院内は半ばオープン・スペースで絨毯が敷いてある |
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| ホメイニ師が 座った説教台 |
窓 天井 天井 偶像を禁止するイスラム教には、独特な文様の美意識がある |
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| 職人街 |
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| 職人街はエイティガール寺院のすぐ近くにある |
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| 楽器屋のご主人が民族楽器を弾いて聴かせてくれた。 この店はNHKの番組で紹介されたという。 | ||
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| 家具屋に並ぶ「長持ち」 |
赤ちゃん用の「揺りかご」、さて真中の穴は? 右の写真の木細工にオチンチンを入れて、「揺りかご」の穴から排泄する |
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| 艶かしい絵柄のお盆 |
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| 簡単な工具で部品を作る 火で暖めて板を曲げる 部品を組み合せて完成 饅頭を蒸すセイロを作る職人たち |
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| 子供のときから一人前 | お爺ちゃんのような職人になる! |
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| ブドウ | イチジク | ナン(3人がかりで売るのはどうして?) |
| バザール |
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| どの町にもバザールがあるが、売っているものは変り映えしない。 土地の人のためのバザールだから、それは当然のことである。 |
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| 絨毯 | キルギス族の伝統的な帽子 |
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| きらびやかなドレスは、今ではすべて韓国製だという | 何の変哲もないワイシャツ屋さん |
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| 真面目そうな靴屋さん | おどけた子供 |
| 老 街 |
| 老街とは昔ながらの古い町並みのこと。チョット汚らしい非衛生的な町を想像するが、中国では開発とあわせて保存をしているらしい。ここでも下水道工事をしていた。 |
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| 老街の子供達 右の壁の向うは下水道工事中とか | レンガ壁の日陰で井戸端会議? |
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| 路地を入ると瀟洒な佇まいも発見できる | 見学した家庭でお茶を頂く |
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| お洒落なご婦人の写真を撮らせて頂く | ||
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| 子供と少女 | ||
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| 乳飲み子 |
所々で見かける入口の「文明家庭」の標識は 親孝行や近隣といい関係の模範的家庭という |
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| 老街の一角から眺める川向こうのアパート群 |
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| ウイグル族の市の有力者の家を訪問 |
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| 立派な邸宅と庭園 |
広間で夕食を頂く 最初に果物を食べるのがウイグル流の食事 |
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| 外に出ると、ちょうど学童の下校時間だった | ||
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| 通りがかりの子供達に囲まれて嬉しい記念写真 |
| アパク・ホージャ墓(香妃墓) |
| 16世紀末の新疆イスラム教の著名な指導者アパク・ホージャとその家族(5代72人)の陵墓である。乾隆帝のウイグル人妃であった香妃がここに葬られたと誤伝されたため、香妃墓とも呼ばれる。 |
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| モザイクタイルが美しいアパク・ホージャ墓の外観 内部には5代の石棺があったが、撮影禁止 |
アパク・ホージャ墓は 香妃墓とも呼ばれる |
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| 隣接地にある一般の人の墓 |
「ウイグル族は生前に自分の棺を作ります」と説明 するローカルガイドのアタさん(2人の子供のお母さん) |
| 民族伝統手工芸博物館 |
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| 日本人の観光客が多いのか、日本語の垂れ幕が |
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| お土産も売っているが、 押し付けがましくなく、いい雰囲気 |
桑の木の繊維から紙を作ったという |
| いよいよ明日は、パキスタン国境に近いカラクリ湖へ行く。 はたして、 世界100名山の1つムズターグ・アタ(標高7546m)が望めるだろうか。 |
| 中国シルクロードの旅(2)ではいかがでしたか。 中国シルクロードの旅(1)は 西安、敦煌、陽関、玉門関など、陜西省と甘粛省の旅 中国シルクロードの旅(3)は カラクリ湖、南疆鉄道、トルファンの旅 です。 引き続き、下の [次へ] をクリックして、中国シルクロードの旅(3)をご覧下さい。 |
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