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夏のカナディアン・ロッキー(1)
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森と湖と氷河の国のハイキング(南部)
  
 マッターホルンの初登頂者ウインパーをして、「スイスを50ばかり集めたようだ!」 と言わしめたカナディアン・ロッキーを、いよいよ訪ねる時が来た。 北米大陸を背骨のように縦貫しているロッキー山脈は、メキシコからアラスカまで全長4500km、そのうち1450kmがカナディアン・ロッキーである。 これは、日本の本州の長さに匹敵する。

 カナディアン・ロッキーの特徴といえば、氷河、針葉樹の森、青い湖であろう。 そして森林限界の上部に広がる高山植物も見逃せない。 また自然環境保護の先進国としての実態を見ることも興味深い。

 しかし、広大なロッキーのハイキングには車は欠かせない(出来ればヘリコプターが望ましいという)が、不慣れな私にはリスクが多い。 そこで、アルパイン・ツアー・サービス社主催の10日間のグループ・ハイキングに妻と2人で参加することにした。

 
夏のカナディアン・ロッキー(2)を合せてご覧下さい。  (2002年7月)
モレーン・レイク
国  名 カ ナ ダ
首  都 オタワ
政  治 立憲君主制連邦国家(元首はエリザベス2世)、1867年英連邦内で自治領成立、1931年主権獲得、1982年憲法の移管
面  積 997万km2 日本の27倍
人  口 3,128万人
イギリス系45%、フランス系29
言  語 英語、フランス語(いずれも公用語
宗  教 カトリック42%、プロテスタント40%
産  業 鉱業(ウランの産出量は世界一)、農業(小麦)林業、水産業、製造業
1人当GNP 19,320米ドル/年 日本の60%
 
ルート図  赤い部分がカナディアン・ロッキー(1)
  

  
バ ン フ 散 策
 
バンクーバーで入国手続きをして、国内線でカルガリーに到着。 ここから、カナディアン・ロッキーの南の入口バンフまで、130kmを専用車で走る。 途中カルガリー郊外で、1988年冬季オリンピックに使用されたジャンプ台を車窓から遠望した。  
  
カルガリーから車でバンフに入る途中、車窓から眺めるスリー・シスターズ
  
宿泊したバンフのホテル 夕食を済ませホテルに戻るともう10時、でもこんなに明るい。改めて北緯52度(サハリン北部と同じ)を実感。夏時間のせいもある。背後はカスケード山
  
バンフのビジターセンター センターに展示されたカナダの通信技術衛星(CTS)
の縮小模型。1976年に打ち上げられたこの衛星は、当時画期的なもの。わが国の放送衛星BSの設計に関わっていた私は、随分参考にした思い出がある。
  
センターの庭に張られたイヌイットの夏用皮製テント センターからバンフの象徴カスケード山を望む
  
マリリン・モンロー主演の映画「帰らざる河」の舞台となったボウ川
  
 コミ箱のフタのロックには
 クマの指は入らない
クマが人間の食べ物の味を覚えないよう、ゴミ箱のフタにはクマが開けられない工夫がされている。 この形式のゴミ箱はロッキーのいたるところで見られた
  

  
バーミリオン・レイク・ハイキング
  
バンフの近郊の、森と湖の美しいショート・ハイキングを楽しんだ。
  
湖と針葉樹の中を歩く
  
ランドル山(2948m)はバンフのランドマーク的存在
  
針葉樹の間からロッキーの山々が見える
  
タカネバラ
アルバータ州の州花
ヤギノヒゲ  綿毛のできる木
  

  
サルファー・マウンテン・ハイキング
  
バンフの展望台ともいうべきサルファー・マウンテンには、2285mまでゴンドラで登り、下りを歩いた。
  
ゴンドラで登る
サルファー・マウンテンの東側  カスケード・マウンテンとボウ川の下流が見える 有名なバンフ・スプリングス・ホテルが左下隅に見えるのだが---
  
サルファー・マウンテンの西側 (ボウ川の上流)
氷河で削られた巨大なU字谷が雄大だ(合成パノラマ)
下山道に出てきた地リス
     
  
イソツツジ ゴゼンタチバナ  ノイチゴ イチリンソウの仲間
チョウノスケソウ 黄色いチョウノスケソウ 黄チョウノスケソウの穂 リンネソウ
  
バンフからレイク・ルイーズへの車から見るキャスル・マウンテン(左)
  

  
レイク・ルイーズ散策
  
バンフから60kmほど北上して、カナディアン・ロッキー第1の景勝地レイク・ルイーズに向かう。 ヴィクトリア女王の娘ルイーズ王女に因んで名付けられたこの湖を、先住民は「小さな魚の湖」と呼んでいた。 ここを拠点に、幾つかのハイキング・コースを楽しむ。
  
ホテル付近から眺めるパイプ・
ストーン・リバーとマウント・テンプル
ホテルに飾られた
テレマークスキーの絵
  
憧れのホテルといわれるシャトー・レイク・ルイーズ
  
レイク・ルイーズ・ビジターセンター
  
下から順に、5.7、5.4、5.35、5.3、5.25億年前に
海底で堆積してできた地層(年数は相対的であろう)
その後、2億年前に堆積層が隆起し、海底火山が噴火して、現在のロッキー山脈ができたという
  
氷河期以前
  
氷河期
  
氷河期以降
(氷河で侵食された跡が分る)
  

  
ビクトリア氷河・ハイキング
  
レイク・ルイーズから、ビクトリア氷河など6つの氷河が見えるという1日ハイキングコースを歩いた。
 
レイク・ルイーズから今日のハイキングの目標ビクトリア氷河を望む(生憎の曇天)
 
登山道に現れたリス
馬でトレッキングする人たちに出会った ノルディック・スキーはここまで
 
ユキノシタ科
シコタンソウに近い
ウツボグサ アツモリソウ スミレの仲間
カラマツソウ スミレの仲間 赤いインディアン・
ペイントブラッシ
白いインディアン・
ペイントブラッシ
ツツジの仲間
Northern Laurel
ムシトリスミレ  イチリンソウの仲間
ハクサンイチゲに近い?
ヤナギラン
 
湖畔に咲くインデアン・ペイントブラッシ
 
西洋キンバイ オダマキ ユキザサの仲間 ナナカマドの仲間
ザイフリボク
別名シデザクラ
リンドウの仲間 ワスレナグサ
Forget-Me-Not
ミヤマムラサキの仲間
Stickseed
 
右は海底で堆積してできた堆積岩
左下は氷河が削って作った砂利(モレーン)
堆積岩はクラックが多く絶好のクライミングの対象である
 
ビクトリア氷河の観察ポイント 6つの氷河が見えるはずだが、生憎の天気
 
ハイキングの帰路、山上から見た湖とシャトー・レイク・ルイーズ
 
蜂の巣のような巨大な岩山、その名も 「ビッグ・ビー・ハイヴ」
湖はミラー・レイク。 帰路もここまでくれば残り僅かである。
 

 
モレーン・レイク・ハイキング
 
レイク・ルイーズから3.5kmのモレーンレイクを起点に、センチネル・パスまでの標高差720mを往復する1日ハイキングを楽しんだ。
  
モレーン・レイクとテンピークスの山々(合成パノラマ)
  
            森林限界を越えたところから見るテンピークス(3枚合成パノラマ)
左から、フェイ、リトル(見えない)、ボウデン、トンザ、ペレン、アレン、チューゾー、デルタフォーム、ネプトック、ウェンクチェンナム(見えない)
  
この峠は左側を巻いて行く この峠が目的のセンチネル・パス(2611m)
  
センチネル・パスの向こう側は、氷河の侵食で出来たU字谷(合成パノラマ)
  
センチネル・パスから登ってきた方向を振り返ると、こちらも大きなU字谷(合成パノラマ)
だから、この峠は氷河の分水嶺だった!
  
西洋アネモネ アネモネの花の後に出来た種子(あだ名はヒッピーヘアー)
  
アザミ
White Thistle
カノコソウ スベリヒユ  
ツガザクラ キンバイの仲間 ハクサンイチゲ クワガタソウ
ウサギギクの仲間 フキの仲間 フキのつぼみ  
  
帰路、モレーン・レイクの辺にある 「波の化石」 を見学した。
  
5.6億年前の波の化石(砂浜が化石になった) 説明パネル
  
カナディアン・ロッキーのハイキングの前半、バンフ周辺とレイク・ルイーズ周辺を終えた。 後半は、アイスフィールド・パークウェイの見所を訪ねながら車で北上することから始まる。

引き続き、夏のカナディアン・ロッキー(2)をご覧下さい。
 

 
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