西田進のホームページ
のトップへ戻る
十勝岳・山スキー----日本山岳会の仲間と楽しむ

  山スキー愛好者にとって北海道は天国である。 昨年の知床の山スキーに続いて、今年は十勝岳へ行こうという話が、日本山岳会のアルパインスキークラブの有志で盛り上がり、小生も入れて頂いた。

  2005年に創立100周年を迎える日本山岳会が、記念行事の1つとして 「日本中央分水嶺踏査登山」 を行っていることは、このホームページの
中央分水嶺踏査シリーズ(1)で述べた。 北海道十勝岳はこの中央分水嶺の一部でもある。

 東京、神奈川、山形、青森から相次いで北海道入りした4人は日本山岳会北海道支部の皆さんと十勝岳の麓、吹上温泉白銀荘に集結した。 支部の皆さんの暖かい歓迎で、最高の山スキー生活を楽しむことができた。              (2005年4月)

十勝岳山頂で
 



GPSによる地図が現れるまで、しばらくお待ち下さい
ナマコ尾根・十勝岳・三段山の3つの山スキーコースのGPSによるトラック ( ━━ 登り ━━ 下り )

十勝岳では山頂手前でデポしたため、山頂のGPSデータは取れなかった。


GPS(全地球測位システム)は、人工衛星からの電波を受信して即座に自分の位置(時刻、緯度、経度、標高)を知ることができるシステムである。 山行中に取得したデーターを帰宅後パソコンに入れて地図上に表示したのが、上の図である。



吹上温泉白銀荘の今昔

今回の山スキーの根城となる吹上温泉保養センター白銀荘は、由緒ある旧白銀荘の隣に建てられた町営施設。 温泉は言うに及ばず、自炊のための調理施設や食器が揃っていて、極めて快適な山荘である。

現在の白銀荘に掲げられた表札 旧白銀荘に掲げられた表札
現在の白銀荘は平成8年に建てられた 今も残る旧白銀荘は昭和8年頃に建てられたという

旧白銀荘でお寛ぎの高松宮殿下(昭和29年3月16日) 旧白銀荘で三笠宮寛仁親王殿下(昭和47年3月)
(下) 高松宮殿下ご愛用のスキー (昭和29年当時)



スキーで後藤美術館へ

4月22日、天気はあまりよくなく、小雪がちらつく。  山に入るのは躊躇されたので、上富良野町にある後藤美術館へスキーで出かけることにした。  白銀荘から美術館まで約18km、そのうち半分あまりをスキーで滑った。  残りの平坦でスキーが滑らない部分と帰りの登りは、仲間のTさんが車に乗せてくれた。 感謝! 感謝!

白銀荘を出発して、針葉樹と広葉樹の混交林の
中を滑る  原生林ではなく人の手が入っている
やがて林を出て道道291号に沿って滑る
この付近は自衛隊の演習地である

    後藤美術館には、日本画家 後藤純男氏の作品約130点が展示されている。
作風は、やや遊び心は少ないが、精緻かつ写実的で、日本画の持つある種のエネルギーを
感じることができた。 長さ14mの大作もある。 下記はその中の「塔映」三部作(絵葉書より)

塔映「雪」 塔映「月」 塔映「花」



ナマコ尾根・山スキー

4月23日は、粉雪の降る中を日本山岳会北海道支部の皆さんと一緒にナマコ尾根周辺に出かけた。

出発前に白銀荘の前で記念写真


交代でラッセルしながら登る
 
 
標高1370m付近の急斜面に亀裂を発見し、雪崩の危険性があると判断して、登高を中止し、ここから滑降することにした。



十勝岳・山スキー

4月24日は雪が止み、見事な快晴。 昨夜の新雪が30cmほど積り絶好のスキー日和である。 待望の十勝岳本峰に出かけることにした。 地元の人の話では、 十勝岳でこの時期にこれだけの粉雪が積もるのは、28年ぶりだそうである。

白銀荘から前十勝岳の噴煙が見える
左から美瑛冨士、美瑛岳、前十勝
ナマコ尾根や千春沢を横断して、
十勝岳へ一歩一歩近付く


標高1100m付近にできた見事な風紋


左遠方は大雪の山々、手前は美瑛冨士と美瑛岳 十勝岳本峰の見える場所で一休み


標高2000m以上は氷の山。アイゼンをつけて登る 十勝岳本峰山頂(2077m)で記念写真


十勝岳本峰山頂からの展望
遠方 (左)大雪山系、 (右)トムラウシ山
手前 (左)美瑛岳、 (右)オプタテシケ山
(左)音更山、 (右)石狩岳
 
(左)ニペソツ山     (左)ウペペサンケ山
(中央)丸山 


                    遠方  (中央)夕張岳             (左)芦別岳
手前 (左)上ホロカメットク山の稜線  (中央)富良野岳                    


広々としたシュナイダースロープを滑る 下界を目指してまっしぐら



三段山・山スキー

4月25日は、仲間が皆帰ったので、1人で三段山(1748m)にスキーで出かける。三段山は地形的には分かりやすい山であるが、何分1人であるので、怪我をせぬように気をつけて登る。

三段山へは白銀荘から右手まっすぐの方向 急斜面と緩斜面が交互にあり、文字通り三段山


山頂(1748m)で出会った唯一の人はスノーシュー スノーシューの人に撮ってもらった自分の写真


三段山山頂から新噴火口を隔てた十勝岳本峰 旧噴火口(安政火口)を隔てた富良野岳


山頂からまっすぐ滑れば白銀荘に着くが、それでは
面白くないので、左側の森に入る。 だれも滑らない
森の中はシュプールがなく、自分ひとりの世界だ!
予め白銀荘の位置を入力しておいたGPSを頼りに
森を抜けると、バッチリと白銀荘の前に出た。 GPS
の威力に感心したツアーでもあった。



私にとって幸運にも、昨年夏に登頂した十勝岳に、8ケ月後にスキーで登り、夏冬連続登頂できたことになる。 今回の山行は、日本山岳会アルパインスキークラブの一員として参加したが、地元の日本山岳会北海道支部の皆さんに大変お世話になった。 皆さんの暖かい歓迎に心から感謝したい。


日本山岳会について知りたい方は、右をクリックして下さい。 ご覧になった後は、ブラウザの[戻る]で、このページにお戻り下さい。
日本山岳会

国内の山とスキーの
一覧表へ戻る
次へ
ホームページの中で検索したい
サーチ
ホームページの中で道に迷ったら
サイト
マップ

nsdssmhp